6月27、28日、中国(四川、成都)において第3回目のInternational Symposium on Viral Hepatitis in Asiaが開催されました。このシンポジウムは、金沢大学が中心となり、モンゴル(モンゴル国立大学)、ベトナム(ハノイ医科大学)、中国(四川大学)と共同でB型肝炎ウイルス関連肝疾患の制御を図っていく、日本学術振興会の研究拠点形成事業の3年目の活動の一つとして行われました。本年度のシンポジウムの目標は、昨年4月にWHOが発表したB型肝炎の診療ガイドラインおよび本年4月に改訂したC型肝炎の診療ガイドラインの普及を通して肝炎ウイルスの制御を図ることでした。また今回は、各国が行っている肝炎ウイルス基礎研究に関しての発表も多く採用し、初めて2日間の開催となりました。シンポジウムには、各大学の医師、研究者に加えて、四川省の保健担当官、WHO Western Pacific Region(WPRO)および中国WHOの肝炎専門担当官、中国CDC、中国の肝臓専門医を含む約100名が参加しました。また四川大学より金沢大学に留学している大学院生2名も参加し、金沢大学で行ってきた研究成果を発表しました。日本人が海外で国際学会を主催する場合は多くの難しい点がありますが、四川大学、WHOにもご協力をいただき、大変盛況な会となりました。この事業は今年度も終了となりますが、新たな予算を獲得し、来年度以降もシンポジウムの開催を継続したいと思います。