研究会開催記録

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「第5回咳嗽研究会」

1: 能動感作と受動感作モルモットにおける抗原吸入後の咳感受性の比較

○原 丈介、藤村政樹、北 俊之、織部芳隆、明 茂治、安井正英、笠原寿郎、中尾眞二

(金沢大学大学院細胞移植学呼吸器内科)

目的

能動感作モルモットに抗原を吸入暴露した24時間後に咳感受性が亢進することより、複雑な気道のアレルギー反応と咳感受性亢進の関係が示唆される。しかし、単純なI型アレルギー反応と咳感受性の関係は不明であり、抗原吸入暴露後の咳感受性について、能動感作モルモットと受動感作モルモットを比較する。

方法

モルモットに抗卵白アルブミン(OA)血清を腹腔内に投与し受動感作を行った。能動感作モルモットは初回OA投与6週後、受動感作モルモットは抗OA血清投与1週後にOAを吸入させた。OA吸入24時間後にカプサイシン咳感受性を測定し、その後BALを行い、BAL液の総細胞数と細胞分画を算定した。

結果

両モデルともBAL液の好酸球分画は増加した。能動感作モルモットではカプサイシン咳感受性の亢進、BAL液中の総細胞数増加を認めたが、受動感作モルモットでは変化しなかった。

結論

単純なI型アレルギー反応または好酸球浸潤は咳感受性を変化させないことが示唆された。

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